2024年から始まった新NISAでは、成長投資枠を利用して個別株式やREITなどに投資することができます。新NISAで株を買うなら、まず成長投資枠とつみたて投資枠の違いを理解することが大切です。
成長投資枠では、個別株を買うことができますが、つみたて投資枠では個別株は買えません。また、新NISAで株主優待をもらうことは可能ですが、優待目的の短期売買は避け、長期保有を心がけましょう。株主優待狙いなら、配当利回りが高く自社の商品・サービスを理解している銘柄がおすすめです。
新NISAを上手に活用すれば、非課税で株式投資を行いながら、株主優待や配当のメリットも享受できます。本記事では、新NISAで株を買う際の注意点やおすすめの活用方法について詳しく解説していきます。
- 新NISAの成長投資枠では個別株式の購入が可能だが、つみたて投資枠では個別株は買えない
- 新NISAの成長投資枠で株式を購入すれば、株主優待をもらうことも可能
- 新NISAで株式を購入する際は、最低購入単位や権利確定日などの注意点がある
- 新NISAで株式投資を始める前には、自身のリスク許容度や投資目的を明確にしておく必要がある
新NISAで株を買うなら成長投資枠を活用しよう
新NISAの成長投資枠では個別株が買える
新NISAの成長投資枠では、個別株式の購入が可能です。つまり、自分で選んだ企業の株を買うことができるのです。一方、つみたて投資枠では、金融庁が認めた一定の投資信託のみが対象となります。投資の自由度が高いのが、成長投資枠の大きな特徴と言えるでしょう。
新NISAのつみたて投資枠では個別株は買えない
前述の通り、新NISAのつみたて投資枠では個別株式は購入できません。つみたて投資枠で買えるのは、長期の積立・分散投資に適した一定の投資信託のみです。自分で企業を選んで投資したい方は、成長投資枠を活用する必要があります。
新NISAで株主優待をもらうことは可能
新NISAの成長投資枠で株式を購入すれば、株主優待をもらうことも可能です。一定の株数を保有していれば、その企業の商品券や割引券などの特典が受けられます。ただし、株主優待目的の短期売買は避け、長期保有を心がけましょう。新NISAは非課税のメリットを活かした長期投資に適しているからです。
新NISAの成長投資枠で買える株主優待おすすめ銘柄
成長投資枠で買える株主優待銘柄としては、以下のようなものがおすすめです。
- JT(日本たばこ産業):自社製品の詰め合わせセットがもらえる
- キリンホールディングス:ビールや飲料の詰め合わせセットがもらえる
- ヤマダホールディングス:商品券3,000円分がもらえる
- ゼビオホールディングス:20%割引券がもらえる
いずれも利回りが高く、優待内容も魅力的な銘柄です。
新NISAの成長投資枠で株主優待を狙うポイント
新NISAで株主優待を狙う際は、以下の点に注意しましょう。
- 権利確定日までに必要な株数を購入する
- 優待の権利落ち日以降に売却する
- 配当利回りの高い銘柄を選ぶ
- 自社の商品・サービスを理解して投資する
優待目当ての短期売買は避け、本業の成長性などをよく吟味して長期保有するのがポイントです。
新NISAの成長投資枠で買える個別株の銘柄例
成長投資枠で買える個別株としては、以下のような銘柄が挙げられます。
- ソニーグループ:世界的な総合エレクトロニクスメーカー
- 三菱商事:総合商社大手で安定した業績が魅力
- 日本電産:車載向けモーターなどで高いシェアを誇る
- ダイキン工業:空調機器で世界トップクラスの実力
いずれも業績好調で、将来の成長が期待できる優良企業です。
新NISAの成長投資枠で買うべきおすすめ個別株
新NISAの成長投資枠で買うべきおすすめ個別株は以下の通りです。
- トヨタ自動車:EVシフトを着実に進める自動車大手
- 東京エレクトロン:半導体製造装置で世界的なシェア
- ソフトバンクグループ:アリババなど有望銘柄を多数保有
- 第一三共:がん治療薬で世界をリードする製薬会社
これらの企業は、イノベーションを通じて社会課題の解決に取り組んでおり、長期的な成長が期待できます。
新NISAで株を買う際の注意点とQ&A
新NISAで株を買うなら最低購入単位に注意
新NISAで株式を購入する際は、最低購入単位に注意が必要です。多くの銘柄は100株単位での売買となります。仮に1株5,000円の銘柄なら、最低50万円の資金が必要になります。資金量に合わせて、無理のない投資を心がけましょう。
新NISAで株主優待をもらうための条件とは
新NISAで株主優待をもらうには、権利確定日に一定数以上の株式を保有している必要があります。銘柄によって必要な株数は異なりますが、100株や1,000株といったケースが多いです。配当金と同様、株主優待も非課税で受け取れるのが新NISAのメリットです。
新NISAで1800万円を積立投資した場合のシミュレーション
新NISAの非課税投資枠は最大1800万円です。仮にこれを20年かけて積み立てたと想定し、年率3%のリターンで運用したシミュレーションが以下の通りです。
- 20年後の資産額:約2,707万円
- 非課税のメリット:約272万円
複利の力で着実に資産を増やせるのが、長期・積立・分散投資の魅力です。
新NISAで株を買う際の手数料について
新NISAで株式を購入する際も、売買手数料がかかります。手数料は証券会社によって異なりますが、大手ネット証券の場合、以下のような水準です。
- 10万円の取引:90円~250円程度
- 50万円の取引:250円~450円程度
少額投資なら、手数料負担も小さく抑えられます。
新NISAで株を買う前に確認すべきこと
新NISAで株式投資を始める前には、以下の点を確認しておきましょう。
- 自身のリスク許容度
- 投資における目的と期間
- 投資先企業の理解
- 証券口座の選定
- 元本割れのリスク
自身に合った無理のない投資を継続することが何より大切です。
新NISAで株を買うQ&Aよくある質問
最後に、新NISAで株を買う際のよくある質問をQ&A形式で紹介します。
Q. 途中で売却した株式の枠は再利用できる?
A. 翌年以降、売却額の範囲内で再利用可能です。
Q. 配当金は非課税になる?
A. 新NISA口座で受け取る配当金は非課税です。
Q. 株主優待はいつもらえる?
A. 権利確定日の数日後、企業から案内が届きます。
Q. 他の証券会社へ移管できる?
A. 新NISA口座の移管はできません。
Q. IPO株に申し込める?
A. 新規上場株式も非課税で購入できます。
新NISAを活用して、効率的な資産形成を目指しましょう。
記事のまとめ
- 新NISAの成長投資枠では個別株式の購入が可能である
- 新NISAのつみたて投資枠では個別株式は購入できない
- 新NISAの成長投資枠で株式を購入すれば株主優待をもらうことも可能だ
- 新NISAで株主優待を狙う際は権利確定日までに必要な株数を購入する必要がある
- 新NISAで株主優待を狙う際は優待の権利落ち日以降に売却するのがポイントだ
- 新NISAで株主優待を狙う際は配当利回りの高い銘柄を選ぶとよい
- 新NISAで株主優待を狙う際は自社の商品・サービスを理解して投資するのが望ましい
- 新NISAで株式を購入する際は最低購入単位に注意が必要だ
- 新NISAで1800万円を20年かけて積み立てると複利の力で資産が着実に増える
- 新NISAで株式投資を始める前には自身のリスク許容度を確認しておくことが大切だ
- 新NISAで株式投資を始める前には投資における目的と期間を明確にしておく必要がある
- 新NISAで株式投資を始める前に元本割れのリスクについても理解しておくべきだ