2024年から始まった新NISA、その大きな非課税メリットを最大限に活かしたいですよね!
特に、すでに特定口座などで株式投資をされている方なら、「今持っている保有株を新NISAに移すことができれば、もっと効率的に資産を増やせるのに…」と考えているのではないでしょうか?
でも、いざ保有株を新NISAに移すとなると、「そもそも可能なの?」「具体的にどうすればいい?」「売却すると税金がかかるって聞いたけど、本当?」「どの株から、いつ移すのがベストなの?」など、次から次へと疑問が湧いてくるかもしれません。
ご安心ください!この記事では、そんなあなたの疑問や不安を解消するために、保有株を新NISAに移すための基本的なルールから、具体的なステップ、知っておくべき注意点、そして「本当に移すべきか?」を判断するための重要なポイントまで、分かりやすく徹底解説していきます。
特定口座との賢い使い分け戦略にも触れていきますので、あなたの資産運用を最適化するためのヒントがきっと見つかるはずです。ぜひ最後までじっくりお読みください。
- 保有株の新NISAへの直接「移管」はできません。
- 唯一の方法は特定口座等で「売却」し、新NISAで「買い直す」こと。
- 移行すべきかは、税金・リスク・将来性を比較し、個別に判断する必要。
- 移行する際は、タイミングや口座の使い分けなど計画的な戦略が重要。
保有株を新NISAに移す前に知るべき基礎知識

今持っている株を新NISAに移せますか?原則不可
「今持ってる株、新NISA口座にポンッと移せたら楽なのに…」そう思いますよね。銀行口座のお金を移すみたいに、簡単にできそうなイメージがあるかもしれません。
しかし、繰り返しますが、特定口座(源泉徴収あり/なし)や一般口座といった「課税口座」で保有している株式を、新NISA口座へ直接「移管」する、つまりそのまま引っ越しさせることはできません。 これは制度上のルールなんです。
「移管」という言葉、NISAの手続きでも聞くことがあります。例えば、金融機関を変えたいときにNISA口座そのものを引っ越したり、以前あったジュニアNISAから成人NISAへ資産を移したりする場合です。でも、特定口座の株を新NISAへ、というのは、この制度上の「移管」とは全く別物だと覚えておいてください。
じゃあ、どうしようもないの? いえいえ、諦めるのはまだ早いです! 次の項目で、実質的に「移す」ための方法を見ていきましょう。
保有株式を新NISAに移管する基本手順:売却と買い直し
特定口座の株を新NISAの非課税メリットの中で運用したい! そのための方法は、実は一つだけあります。それは、以下の2ステップを踏むことです。
- ステップ1:今の課税口座(特定口座など)で株を売る
- ステップ2:その売却代金を使って、新NISA口座で株を買い直す
これが、保有株を新NISAへ「移す」ための実質的な、そして唯一のルートになります。
まず、今お持ちの株を、利用している証券会社の特定口座などで売却します。この時点で、利益が出ていればその利益が確定し、税金の対象になります(損失なら税金はかかりません)。
次に、株を売って手に入ったお金で、新NISA口座(主に成長投資枠を使うことになるでしょう)で改めて株を買います。同じ銘柄を買い直しても良いですし、これを機に別の銘柄に乗り換えるのもアリです。
この「売却」と「買い直し」、理論上は同じ日に行うことも可能です。そうすれば株価変動の影響は最小限にできますね。ただ、注意点があります。株を売ったお金が実際に口座に入るのは、通常、売却が成立した日から数えて3営業日目なんです。
だから、同じ日に買い直したい場合は、一時的に買い付けのためのお金を別で用意する必要があることを覚えておきましょう。
もし、その資金がなければ、売却代金の入金を待ってから買い直すことになりますが、その間に株価が変わってしまうリスクがある、ということです。
昔買った株を新NISAに移すことも可能?
「もう何年も前に買った、思い入れのある株があるんだけど…これも新NISAに移せるかな?」そんな疑問を持つ方もいらっしゃるでしょう。特に長く持っていると、買った時よりずいぶん値上がりしているかもしれませんね。
結論から言うと、昔買った株でも新NISAで運用し直すことは可能です。
ただし、やはり直接「移管」はできません。 手順は先ほど説明した通り、①今の課税口座で一度売却し、②そのお金で新NISA口座で買い直す、という流れになります。これは、株を買った時期が新しくても古くても同じです。
ここで特に注意したいのが、売却時の税金です。昔買った株が大きく値上がりしている場合、売却すると「譲渡益(じょうとえき)」、つまり売却による利益がたくさん出ます。特定口座や一般口座で出たこの利益には、原則20.315%(所得税15.315%+住民税5%+復興特別所得税)の税金がかかってきます。
例えば、昔10万円で買った株が、今100万円の価値になっていたとしましょう。これを売ると、利益は90万円。この90万円に対して約18万円(90万円 × 20.315%)もの税金がかかる計算になります。「うーん、結構な額だな…」と感じますよね。
この税金を払ってでも、新NISAで買い直して将来のさらなる値上がり益や配当金を非課税にするメリットの方が大きいか? それを冷静に天秤にかける必要があるわけです。昔からの愛着も分かりますが、税金のことも考えて、合理的に判断したいところですね。
持株会の株を新NISAに移すには?
お勤め先の従業員持株会で、毎月コツコツ自社株を積み立てている方も多いでしょう。「この持株会の株も、非課税の新NISAで運用できたら嬉しいんだけど…」そう考えるのはもっともです。
しかし、これも残念ながら、持株会で保有している株式を、直接NISA口座に移す(移管する)ことは通常できません。 なぜなら、持株会の株は、私たちが普段使う証券会社の口座とは別の仕組み(多くは信託銀行など)で管理されているためです。
では、どうすれば持株会の株を新NISAで運用できるのでしょうか? これには、少し手間がかかりますが、以下のステップが必要です。
- 持株会から株を引き出す: まず、持株会のルールに従って、保有している自社株を、ご自身の証券会社の口座(特定口座や一般口座)に移す手続きをします。これを「引き出し」と呼ぶことが多いです。
- 自分の証券口座で売却する: 引き出した株が自分の証券口座に入ったら、通常の株と同じように売却します。
- 売却代金で新NISAで買い直す: 株を売って得たお金を使って、新NISA口座で新たに株(同じ自社株でも、別の株でもOK)を買います。
この手順の中で、いくつか注意しておきたい点があります。
- 持株会からの引き出しは、通常100株単位など、まとまった株数でないとできないことが多いです。
- 引き出しの手続きには、時間がかかる場合があります。
- 手数料がかかることもあります。
- 自分の口座に移した株を売却する際、利益が出ていれば当然20.315%の税金がかかります。
まずは、ご自身の会社の持株会の規約や手続き方法をしっかり確認することが大切です。これらの手間やコストを考えても、新NISAに移すメリットがあるかどうか、検討してみてくださいね。
特定口座株の新NISA買い直し方法
さて、特定口座の株を売却したら、いよいよ最終ステップ、新NISA口座での買い直しです! 具体的な操作画面は証券会社によって少しずつ違いますが、基本的な流れはだいたい同じなので安心してください。
- 資金の確認: まずは、株を売ったお金がちゃんとNISA口座(または証券口座の預り金)に入っているかチェックしましょう。通常、売却から入金まで数営業日かかります。「すぐに買い直したい!」という場合は、あらかじめ買い付け用のお金を別途入金しておく必要がありますね。
- 銘柄を選ぶ: 使っている証券会社の取引ツール(PCサイトやスマホアプリ)にログインします。そして、新NISA口座(成長投資枠)で買いたい銘柄を探して選びましょう。売った株と同じ銘柄でも、気になる別の銘柄でもOKです。
- 注文を出す: 買いたい株数、または金額を入力します。この時、「成長投資枠」で買うことをしっかり確認してくださいね。注文方法(「いくらでもいいから今すぐ買う」成行注文か、「この値段以下になったら買う」指値注文かなど)も選びます。
- 注文実行!: 最後に注文内容をよーく確認して、間違いがなければ「発注」ボタンをクリック! 無事に注文が成立(約定)すれば、新NISAでの買い直し完了です。
ここで、絶対に覚えておいてほしい注意点があります。それは、「売った値段と全く同じ値段で買い直せる保証はない」ということです。株価は常に動いていますからね。売却が成立してから買い注文を出すまでのほんの少しの間や、売却代金の入金を待っている数日の間に、株価が上がったり下がったりする可能性があるんです。これを「価格変動リスク」と言います。特に値動きが大きい銘柄だと、このリスクは無視できません。
また、新NISAには年間の投資上限額(合計360万円)と、生涯で投資できる上限額(合計1,800万円)があります。買い直しをする際には、これらの枠を超えてしまわないように、ご自身の利用状況をしっかり確認するのを忘れないでくださいね。
保有株を新NISAに移す実践ステップと判断基準

さて、保有株を新NISAに移す基本的な方法が「売却して買い直す」ことだと分かりましたね。でも、「じゃあ、実際に自分の持ってる株、売って買い直すべきなの?」と考えると、悩んでしまう方も多いはず。特に利益が出ている株だと、売るときの税金が気になりますよね。
ここからは、もう少し実践的に、「本当に売却すべきか?」を判断するためのポイントや、売るときの順番・タイミング、SBI証券や楽天証券での具体的な手続き、そして新NISAと特定口座をどう使い分けるのが賢いのか、といった点を深掘りしていきます。
お忙しい毎日を送る中で、資産運用についてじっくり考える時間も限られているかもしれません。でも、ここで少し立ち止まって、ご自身の状況に合わせた戦略を考えることが、将来の資産形成にきっと役立ちます。一緒に見ていきましょう!
新NISAへ特定口座株売却すべきかの判断
「特定口座の株、売って新NISAで買い直した方が得なの?損なの?」…これは本当に多くの人が悩む、核心的な問題ですね。正直なところ、「絶対にこうした方がいい!」という万人共通の正解はありません。あなたの状況によって答えが変わってくるからです。
判断の最大のポイントは、「将来、非課税になるメリット」と「今、売却することで発生するコスト(主に税金)」を天秤にかけることです。
具体的に、どんな点をチェックすれば良いか見ていきましょう。
- 今の株の状況(含み益?含み損?)
- 利益が出ている(含み益)場合: 売ると、その利益に対して20.315%の税金がかかります。これが一番のネックですよね。でも、もしその株が「これからもっと伸びそうだ!」と期待できるなら、一度税金を払ってでも新NISAに移す価値があるかもしれません。なぜなら、移した後の値上がり益や配当金はずっと非課税になるからです。長い目で見れば、最初に払った税金分を取り返してお釣りがくる可能性も十分あります。
- 損失が出ている(含み損)場合: 売っても税金はかかりません。ただし、特定口座なら、この損失を他の株の利益と相殺して税金を減らす「損益通算(そんえきつうさん)」や、損失を翌年以降に持ち越せる「繰越控除(くりこしこうじょ)」が使えます。新NISA口座に移してしまうと、これらの税制メリットは使えなくなります。このデメリットを理解した上で、それでも将来の非課税メリットを選びたいか、という判断になります。
- ほぼ買った値段と同じ(トントン)場合: 売却時の税金はほとんど心配いりません。このケースなら、将来の非課税メリットを考えて、比較的気軽に新NISAへの買い直しを検討できるでしょう。
- その株の将来性: 今後どれくらい成長しそうか、安定した配当が期待できそうか。これが良ければ良いほど、新NISAの非課税効果は大きくなります。
- あなたのNISA枠: 新NISAの年間投資枠(最大360万円)や生涯投資枠(1,800万円)に余裕はありますか? もし、他に新しく投資したいものがたくさんあるなら、そちらを優先するのも手です。
これらの点を冷静に見比べて、「今かかる税金や失う税制メリット < 将来得られる非課税メリット」と確信が持てるなら、売却・買い直しに踏み切るのが合理的な判断と言えそうですね。
新NISA特定口座売却順番の考え方
特定口座に複数の銘柄を持っている場合、「どれから売って新NISAに移そうかな?」という順番も悩みどころです。これも「こうすべき!」という絶対的なルールはありませんが、いくつか代表的な考え方をご紹介しますね。
考え方①:利益が一番出ている(含み益が大きい)株から
- 狙い: 将来の非課税メリットを最大化! 含み益が大きいということは、それだけ値上がりした実績がある、あるいは市場が将来性を評価しているとも言えます。こういう「伸びしろ」がありそうな株を優先的に非課税のNISA枠に移せば、今後の利益に対する節税効果が最も大きくなるだろう、という考え方です。
- 注意点: 売る時にかかる税金も一番大きくなる可能性があります。一度にたくさんの税金を払うのが負担に感じるかもしれませんね。
考え方②:損失が出ている(含み損)株から
- 狙い: 税金の損益通算を活用! もし、特定口座の他の取引で利益が出ている年なら、含み損の株を売って損失を確定させれば、その利益と相殺して、払う税金を減らせます。(ただし、前述の通りNISAでは損益通算できません)
- 注意点: 株価が回復する可能性を諦めることになります。また、他の利益がない場合は、損益通算のメリットもありません。
考え方③:これから一番伸びそう!と期待する株から
- 狙い: ポートフォリオ全体の成長を加速! 今の損益状況は一旦置いておいて、シンプルに「将来性No.1」と信じる株から新NISAに移す戦略です。非課税の恩恵が一番大きいのは、やはり一番成長する株ですからね。
- 注意点: 将来予測は難しいものです。期待通りにいかないリスクもあります。
考え方④:配当金がたくさんもらえる(高配当)株から
- 狙い: 配当金の非課税メリットを重視! 株価の値上がりよりも、安定した配当収入を重視するなら、配当利回りが高い株を優先的にNISAに移しましょう。もらえる配当金がまるまる非課税になるのは嬉しいですよね。
どの順番を選ぶかは、あなたが投資で何を重視するか(値上がり益?配当?)、今の資産全体の状況、そして各銘柄への期待度によって変わってきます。一つの考え方に固執せず、ご自身の状況に合わせて柔軟に考えてみてください。
新NISA特定口座売却タイミングと株の注意点
「よし、売って買い直そう!」と決めたはいいけれど、「じゃあ、いつ売るのがベストなの?」…これがまた難しい問題です。株価は気まぐれですからね、完璧なタイミングを当てるのは至難の業です。
タイミングを考える上でのヒント:
- 市場が落ち着いている時?: 株価がジェットコースターのように乱高下している時は、売買の判断が難しく、思わぬ損をするリスクも高まります。比較的、市場全体が穏やかな動きをしている時の方が、落ち着いて手続きしやすいかもしれません。
- 決算発表などは避ける?: 会社の業績発表(決算発表)の前後や、その会社に関する大きなニュースが出た直後は、株価が大きく動きやすいタイミングです。こうした時期は避けた方が無難、と考えることもできます。
- 「タイミングは気にしない」という割り切りも大事: 新NISAはそもそも長期投資のための制度です。「短期的な株価の上下で一喜一憂するより、早く非課税枠に移して長く持つことが目的だ」と考えるなら、タイミングを狙いすぎず、売却と買い直しを同じ日や近い日に行うのが現実的かもしれません。これで価格変動リスクは最小限に抑えられます。有名な投資の格言にも「頭と尻尾はくれてやれ」というものがあります。完璧な底値買い・天井売りを狙うのは難しい、ということですね。
- 少しずつ移行する: 持っている株を一度に全部売って買い直すのではなく、何回かに分けて段階的に移行するのも賢い方法です。例えば、「1年間で〇〇万円分ずつ」とか「株価が〇〇円になったら一部売る」のように計画を立てれば、タイミングによるリスクを分散できます。
株の注意点:価格変動リスクを忘れずに!
繰り返しになりますが、売却してから買い直すまでの間には、必ず株価が変わるリスク(価格変動リスク)があります。 売った時より高く買わざるを得なくなるかもしれないし、逆に安く買えるラッキーなこともあるかもしれません。特に、売ったお金が入金されるのを待ってから買い直す場合は、数日間の値動きの影響を受けることになります。
このリスクをゼロにはできませんが、
- 同じ日に売買する(ただし、買い付け資金が別途必要)
- 比較的値動きが穏やかな銘柄を選ぶ
- 市場が安定している時を選ぶ といった工夫で、リスクを和らげることは可能です。タイミング探しに神経質になりすぎず、ご自身の目的とリスクの許容範囲に合わせて、無理のない方法を選びましょう。
特定口座からNISA口座へSBIの手続き
SBI証券ユーザーの方で、「特定口座の株を新NISAに移したい!」と考えている場合の手続きですね。大事なことなので繰り返しますが、SBI証券でも、特定口座の株を新NISA口座へ直接”お引越し”(移管)させることはできません。
ですから、SBI証券を使う場合も、基本はやっぱりこの2ステップです。
- 特定口座で売却: SBI証券のウェブサイトやスマホアプリ(SBI証券 株アプリなど)から、売りたい株を選んで売却注文を出します。
- 新NISA口座で買い直し: 売却代金が入金された後(または自分で用意したお金で)、同じようにサイトやアプリから今度は新NISA口座(成長投資枠)を選んで、買いたい株の買い注文を出します。売った株と同じでも、違う株でもOKです。
手続きの際のチェックポイント:
- 操作方法は?: 「売り注文ってどう出すの?」「NISA口座での買い方は?」など、具体的な画面操作は、SBI証券の公式サイトにある「よくあるご質問(FAQ)」や「お取引ガイド」で丁寧に解説されています。動画での説明もあるかもしれません。迷ったらまず公式サイトを確認するか、電話などでカスタマーサービスに聞いてみるのが確実ですね。
- 手数料はかかる?: SBI証券は、国内株の取引手数料が無料になるプランを用意しています(2025年4月現在、プラン選択や条件あり)。新NISA口座での売買手数料も基本的に無料です。ただし、これは変更される可能性もあるので、念のため最新の情報を公式サイトでチェックしましょう。
- NISA口座は開設済み?: もしSBI証券でまだNISA口座を作っていないなら、売買の前に口座開設の手続きが必要です。
SBI証券は利用者がとても多いネット証券なので、情報も探しやすいはずです。落ち着いて手順を確認すれば、スムーズに手続きできるでしょう。
特定口座からNISA口座へ楽天の手続き
楽天証券をお使いの方も、「特定口座にある株、新NISAに移したいな」と思いますよね。楽天証券の場合も、残念ながら特定口座から新NISA口座へ直接株を「移管」することはできません。
したがって、楽天証券ユーザーの方も、これまで説明してきた方法と同じく、
- 特定口座で持っている株や投資信託を売却する
- その売却代金(または自分で用意した資金)で、新NISA口座で買い直す
という手順を踏むことになります。
手続きの際のチェックポイント:
- どこで取引する?: 楽天証券のウェブサイトはもちろん、高機能なPCツール「MARKETSPEED II」や、スマホアプリ「iSPEED」など、使い慣れたツールで売買注文ができます。
- 操作に迷ったら?: 各ツールの詳しい使い方や、「こういう場合はどうするの?」といった疑問は、楽天証券公式サイトの「使い方ガイド」や「よくあるご質問」に載っています。確認しておくと安心ですね。
- 手数料は?: 楽天証券には「ゼロコース」という手数料コースがあり、これを選んで設定しておけば、国内株式の取引手数料が無料になります(2025年4月現在)。新NISAでの日本株や米国株、投資信託の売買手数料も無料です。これも最新情報を公式サイトで確認するのがおすすめです。
- NISA口座はOK?: もし楽天証券でNISA口座をまだ開設していない場合は、先に口座開設を済ませましょう。
楽天証券も人気のネット証券で、サポートもしっかりしています。もし手続きで分からないことがあれば、カスタマーサポートに気軽に相談してみると良いでしょう。基本的な「売って、買い直す」流れさえ分かっていれば、大丈夫ですよ。
新NISA特定口座使い分けで賢く運用
新NISAの非課税パワーは絶大ですが、残念ながら投資できる金額には上限がありますよね(年間最大360万円、一生で1,800万円)。「全部NISAでやりたいけど、枠が足りない!」とか、「この投資はNISA向きじゃないかも?」なんてことも出てくるはず。そこで大切になるのが、「新NISA口座」と「特定口座(などの課税口座)」を上手に使い分けるという視点です。
どう使い分けるのが賢い? 基本的な考え方:
- 新NISAを優先したいのはコレ!:
- ぐんぐん成長しそうな株や投信: 将来大きな値上がり益が期待できるものは、その利益が丸ごと非課税になるNISAが断然おトク!
- 配当金・分配金が楽しみなもの: 高配当株や毎月分配型の投信(※NISA対象か注意)も、もらえるお金が非課税になるNISA向きです。再投資もしやすくなりますね。
- 外国の株: アメリカ株など、外国の株に投資する場合、為替の変動で得た利益(為替差益)も非課税になるのがNISAの嬉しいポイントです。
- 特定口座も活用するのはこんな時:
- NISA枠、もういっぱい!: 年間360万円や生涯1800万円の枠を超えて、もっと投資したい!という時は、特定口座の出番です。
- 損する可能性も考えておきたい投資: 特定口座なら、もし損失が出ても他の利益と相殺(損益通算)したり、損失を翌年以降に持ち越したりできます。すごく値動きが激しい株で短期勝負!みたいな投資は、あえて特定口座でやる、という戦略も考えられます。(ただし非課税メリットはありません)
- NISAで買えないもの: 新NISAでは買えない商品(例えば、極端に短期の投信や、上場廃止になりそうな株など)に投資したい場合も特定口座を使います。
使い分けイメージ:
投資の種類 | 新NISA活用度 | 特定口座の出番 |
成長期待株 | ◎ 最優先 | 枠を超えた分 |
高配当株/分配金あり投信 | ◎ 優先 | 枠を超えた分 |
インデックス投信 | ◎ | 枠を超えた分 |
短期トレード株 | △ | ○(損益通算したい場合) |
外国株 | ◎ | 枠を超えた分 |
NISA対象外商品 | × | ○ |
ご自身の投資スタイル(積極的?安定的?)や、目標、リスクに対する考え方、そしてNISA枠の残りなどを考えながら、この2つの口座を上手に組み合わせることで、より効率的に資産を増やしていくことを目指しましょう!
Q&A:保有株の新NISA移行よくある質問
保有株を新NISAに移すことについて、皆さんがよく疑問に思う点をまとめてみました。
Q1: 特定口座の株を売ったら、絶対税金がかかるんですか?
A1: いえ、必ずしもそうではありません。税金がかかるのは、株を売って利益(譲渡益)が出た場合だけです。買った値段より高く売れたら、その利益に対して20.315%(所得税15.315%+住民税5%+復興特別所得税)の税金がかかります。もし、買った値段より安く売る、つまり損失が出た場合は、税金はかかりません。
特定口座の「源泉徴収あり」を選んでいる場合は、利益が出れば証券会社が税金を計算して自動で引いてくれるので、基本的には確定申告は不要です。
Q2: 新NISAっていくらまで非課税で投資できるんでしたっけ?
A2: 新NISAには2つの投資枠があります。
- つみたて投資枠: 年間120万円まで投資できます。(主に投資信託)
- 成長投資枠: 年間240万円まで投資できます。(株や投資信託など) この2つは同時に使えて、年間合計で最大360万円まで投資可能です。 そして、一生涯で非課税で保有できる元本の合計額(これを簿価(ぼか)と言います)は、1,800万円までとなっています。ただし、そのうち成長投資枠だけで使えるのは1,200万円まで、というルールもあります。
Q3: 特定口座で損が出てる株を売って、すぐ新NISAで買い直した場合、その損って税金の計算で使えますか?
A3: ちょっとややこしいのですが、答えは「NO」です。特定口座で出た損失は、同じ年の特定口座や一般口座での他の利益と相殺(損益通算)したり、確定申告すれば翌年以降3年間、将来の利益と相殺(繰越控除)したりできます。これは課税口座ならではのメリットです。
しかし、新NISA口座で得た利益や出た損失は、これらの損益通算や繰越控除の対象にはなりません。 ですから、特定口座で損失を確定させても、それを新NISAでの利益とぶつけることはできない、と覚えておいてください。
Q4: 株を売ったり買ったりするのに、手数料はかかりますか?
A4: これは利用する証券会社によりますね。でも、最近はSBI証券や楽天証券といった大手のネット証券では、特定の条件(コース選択など)を満たせば、国内株式の売買手数料が無料になっていることが多いです(2025年4月時点)。新NISA口座での取引手数料も無料のところがほとんどです。ただし、手数料ルールは変わることもあるので、必ずご自身の証券会社の最新情報を確認しましょう。外国株取引などは別途手数料が必要な場合が多いです。
まとめ:計画的に保有株を新NISAへ移行しよう

さて、今回は「保有株を新NISAに移す」というテーマで、基本的なルールから具体的な手続き、判断のポイントまで、かなり詳しく見てきました。
最後に、大切なポイントをもう一度おさらいしましょう。
- 特定口座など課税口座の株は、新NISAへ直接「移管」できない!
- 実質的に移す方法は「売却 → 新NISAで買い直し」の2ステップ。
- 売却時には、利益が出ていれば20.315%の税金がかかること、売買の間の価格変動リスクがあることを忘れずに。
- 「売るべきか?」の判断は、今の損益状況、将来性への期待、税金の負担、NISA枠の余裕などを天秤にかけて慎重に。
- SBI証券でも楽天証券でも、基本的な手順は「売却&買い直し」で同じ。
新NISAの非課税メリットは本当に魅力的です。でも、保有株を移行する際は、目先の株価の動きだけでなく、長期的な視点を持つことが何より大切です。
ご自身の投資目標やライフプランと照らし合わせて、特定口座と新NISA口座の役割分担を考え、計画的に移行を進めることを強くおすすめします。
この記事が、あなたの資産運用戦略を考える上で、少しでもお役に立てば嬉しいです!